邪頭的日記
2005年1月


1月31日(月)[フライト当日]

6時半に起きて、シャワーを浴びてから軽く朝食をとる。 成田空港は予想外に混雑していた。 オフシーズンでも日本人は海外に出かけるのね。 空港にて日記を一度更新。

成田からフランクフルトまで11時間。 順調な飛行ではあったが、この状況は何度経験しても辛いことに変わりない。 しかもルフトハンザの機内サービスはあまり良くなかった。 スッチーはプロレスラーみたいで、こちらの気分が和むことはない。 それどころか私の腕にしっかりお茶をこぼしてくれるし。 映画は三本とも見る気がせず、セミナーの準備以外は目を閉じているか、 「我が名は青春のエッセイドラゴン!」を読んでいた。 オーケンのエッセイは面白い。 ちょうどこの本を読み終えた頃に、天気が悪くて陰鬱としたフランクフルトに 着陸した。

ベルリンへの乗り換えの待ち時間は1時間程度で、こちらも問題なし。 離陸してしまえばわずか50分でテーゲル空港に到着だ。 預けた荷物も無事に届いた。 タクシーの運転手がちゃんと出口で待っていてくれたので一安心。 40分ほど走って、ようやくポツダム郊外のゴルムにあるマックス・プランク 研究所にたどり着いた。 受付で同じ敷地内にある宿舎の鍵をもらって本日の目的地にゴールイン。

もうすでに暗くて詳しいことはわからないが、周囲には何もなく、どこで 食料を調達すればよいのかが不安である。 周囲は畑ばかりでレストランなどは全くありそうにない。 どうやら明日は食料確保から始めることになりそうだ。 20時に就寝。日本時間で午前5時。


1月30日(日)[ドイツ出張当日]

自分で言うのもおこがましいが、一月はよく乗り切ったと思う。 絶対に外せない重要な用事がたくさん続いたが、なんとか体調を崩さずに済んだ。 これから反動がこなければよいが。

久しぶりに朝はゆっくりと休み、午前中は出張の準備をしながら子供と少し遊ぶ。 いつものように、今日は空港までの移動で、フライトは明朝である。 電車の中では、大槻ケンヂの「我が名は青春のエッセイドラゴン!」(角川文庫) を読んで、ゆるゆるとする。 自分のことを正直に書ける人は羨ましい。 成田エキスプレスではつい居眠りをしてしまう。

ホテルでは縁起をかついで(?)うな丼を食べる。 これまで外国出張の直前にはブルーになることが多かったが、今回は何かと 楽しみである。 滞在中にドイツ語を使ってみようと思ったのも、そんな心の余裕の表れかも しれない。 さあ、明日は早起きだ。


1月29日(土)[ドイツ出張まで1日]

院生の博士論文公聴会。 なにはともあれ無事に終了して良かった。 その学生とは学部からの付き合いなので、私にとっても大きな節目である。 夜は研究室のメンバーでささやかなお祝い。


1月28日(金)[ドイツ出張まで2日]

物性研の研究会に出て知ったある論文が気になったので、早速 ダウンロードして読んでみる。 夕方Witten本ゼミ。 結局、MURAMASA君は出張までに退院できなかった。


1月27日(木)[ドイツ出張まで3日]

物性研の研究会二日目。 夕方に大学に戻っていくつか対応。


1月26日(水)[ドイツ出張まで4日]

物性研で行われている中性子の研究会に出席。 家から物性研までは思いのほか時間がかかった。 途中で山手線が人身事故で止まってしまい、寒い中をドアの開いた電車内で 30分近く待たされたのはこたえた。

研究会の参加者はほとんどが実験家で、研究のアイディアを探しに来た私には、 大変有益であったし、親しい人達とも会えて楽しかった。 懇親会は急にスピーチをさせられて慌てた。 柏駅の近くのホテルに宿泊。


1月25日(火)[ドイツ出張まで5日]

午前中に小さい会議。 午後に大きな会議。 論文を再投稿。 次から次へと用事を片付けていかないと、出張までに辻褄が合わなくなってしまう。 夜、散髪。


1月24日(月)[ドイツ出張まで6日]

午前中と夕方に研究室ゼミ。 空いた時間に、長い間中断していた論文の内容を再び検討。

ドイツ出張中の予定をあちこちで確認。 今回は複数の場所を訪問するので、ホストと連絡をとるのも大変。 一応、目処は立ったので一安心。


1月23日(日)[ドイツ出張まで7日]

今日は1月で唯一の休日。 ゆっくり休みたいところではあるが、その時間的余裕はない。 がさごそとドイツ出張の荷造りを始める。 心配性のせいかやたらに薬が多い。

ブラッド・メルドーのチケットを二枚予約する。 もう一枚は愛人のためである。 ついでに二年前のライブを録音した"Live in Tokyo"(NONESUCH)を取り出して聴く。 自分の拍手も一緒に録音されている貴重な演奏。 次回のコンサートは是非DVD化してもらいたい。


1月22日(土)

早朝から一日中会議。 夜、原稿執筆。

来月のブラッド・メルドーのコンサートに行くことを決意する。 チケットはまだあります。 見ないで後悔することはあっても、見て後悔することはないでしょう。 この日記の読者で、自分も行くという人がいたら、一声掛けて下さい。


1月21日(金)

論文の修正。 公聴会の練習。 夕方に化学熱力学の講義。 田中秀一著「「コレステロール常識」ウソ・ホント」(講談社ブルーバックス)購入。 原稿執筆。


1月20日(木)

パワーポイントでプレゼンの準備。 昼、会議。夕方、教授会。 論文の修正。


1月19日(水)

午前中、量子力学の講義。 夕方、Witten本ゼミ。 会計ゼロ清算で一つ肩の荷が下りる。


1月18日(火)

化学科では「化学英語」という授業があり、今年は私が一回だけ担当する ことになっていた。 いろいろと考えた末に、「横山液晶微界面プロジェクト」の成果報告 DVDを教材として使うことにした。 これには英語のナレーションも含まれているので、学生にヒアリングをさせようと いうわけだ。 実際に使ってみると、内容が面白くて、私はかなり楽しめた。 残念ながら学生には難しすぎたようだ。

VAIOに最低限のソフトをインストール。


1月17日(月)

研究室ゼミと博士論文の予備審査。夜までかかる。 入院中のMURAMASA君は、ドイツ出張まで退院する見込みがなさそうなので、 携帯用のVAIOを一台入手した。


1月16日(日)

センター試験監督。 予想以上に辛かった。 大槻ケンヂ「我が名は青春のエッセイドラゴン!」(角川文庫)購入。 機内で読むか。


1月15日(土)

センター試験監督。 昨晩、ビールを飲み過ぎてお腹を壊しているという最悪の状態。


1月14日(金)

青山学院大学のコロキウムで話をする。 初めて訪れた相模原キャンパスは目を見張るほどの綺麗さで、別世界にいるような 気分がした。 講演後に40分以上も質問をしてもらえたのは大変有難いことであった。 夜は大学の近くで、秋光先生、松川先生、古川さんと一緒に食事をさせたいただき、 こちらも楽しかった。


1月13日(木)

ストラヴィンスキーの残り一つの交響曲が「交響曲第1番変ホ長調」である ことを教えてくれた方にお礼を申し上げます。 情報元であるこのサイトも、あわせて紹介しておきます。


1月12日(水)

先週行った横浜市立大の集中講義の感想をレポートの一部として書かせたところ、 私の心に響いた一文があったので紹介しておく。 「すべてを通し久しぶりに緊張感のあった授業でしたが、もう少し私たちに やさしく接してもらえれば、質問しやすかったと思います。」


1月11日(火)

午前中に情報処理システム運営室会議。 ロボット検索の件は先延ばし。 今年度の予算執行の締切が一ヶ月近くも早まっていることを知って慌てる。 余りにも慌て過ぎて、予算をオーバーして注文してしまうという失態を演じる。 明日、キャンセルせねば。 夕方、来客。 もっと、じっくりと考える時間が欲しい。 深夜まで雑事。


1月10日(月)

論文の査読やら、ドイツ語の練習やら、授業の予習など。 夜はヒッチコック監督の「逃走迷路」を観賞。 この映画を見るのは二度目だが、初めて見るように楽しめた。


1月9日(日)

休みたいと思いつつも、評価をたくさんするの日。

N響アワーでストラヴィンスキーを取り上げていたので、久しぶりにこの番組をみた。 池辺晋一郎が、「ストラヴィンスキーは生涯に五つの交響曲を作曲した」と言ったのが 妙に気になって家のCDを調べたりしたが、「詩篇交響曲」、「管楽器のための交響曲」、 「交響曲ハ調」、「三楽章の交響曲」の四つしかわからなかった。 それほど本格的に調べたわけではないが、もしも残りの一つをご存知の人がいたら教えて 下さい。


1月8日(土)

横浜市大集中講義、最終日。

ささやかな解放感に浸りながら、昼は横浜のビブレで桂花ラーメンを食べる。 腹ごしらえをして、向かい側のHMVで餌漁りと張り切ったものの、集中講義の 疲れがどっと襲ってきたので早々に退散する。 収穫物はイヴァン・パドゥアの"Trio Live"(PJL)というCDと、ソニー・クリスのDVD。 後者ではハンプトン・ホーズがピアノを弾いているので即決。


1月7日(金)

横浜市大集中講義、二日目。 朝の横浜線はかったるい。 午前と午後の講義はさらに疲れるが、とりあえず山は越えたので安堵する。

この日は、横須賀のホテルに宿泊した。 横須賀は初めて訪れたが、京急線の汐入駅前には巨大な新しいビルが建っていて 驚いた。 横須賀に米軍基地があることを思い出すまでのしばらく間は、なんだか外人が多 いなと不思議に思っていた。 夕食まで少し時間があったので、本屋で筒井先生の「文学外への飛翔」(小学館 文庫)を買って少し読む。 早めの夕食を済ませて、何もする気が起こらなかったのでそのまま寝る。


1月6日(木)

横浜市大集中講義、初日。 講義が終わって、再び都立大に戻る。


1月5日(水)

原稿2。 博士論文のチェック。 明日からの集中講義の準備しようとしたら、MURAMASA君が全く立ち上がらず。 LAOXで入院手続き。 これで三度目で、しかも前回からわずか二ヶ月。 最初は気に入っていたこのマシンは、実は大外れだったかも。


1月4日(火)

原稿2。


1月3日(月)

やはり正月で気が緩んだか、かなり朝寝坊をしてしまった。 しばらく原稿2に取り組む。 昼に餅を食べ過ぎて、午後苦しい。

夕方、橋本で買い物をする。 ヒッチコック監督の「逃走迷路」が超安(980円) だったので購入。 見ることができるのはいつか。 年末に買った上田浩二著「気軽に学ぶドイツ語」で記憶を呼び戻す。


1月2日(日)

実家訪問。 道路が混雑していたのが予想外であった。 正月料理をたらふく食べて帰ってきた。


1月1日(土)

この日記の読者の皆さん、あけましておめでとうございます。 今年もよろしくお願いします。

とは言っても、昨年末のように内容が乏しくなってくると、このまま読んで くれる人がいるのかどうか、はなはだ不安であります。 原因は単純に日記を書く時間がないからですが、この問題が今後、解消される ことはないでしょう。 それでも、5年間続けてきたこの日記は私にとっての数少ない息抜きですから、 精神衛生のために細々と続けるつもりです。 とりあえず、今月末からは「厳冬のドイッチュラントで凍え死ぬ編」があり ますのでお楽しみに。

原稿1の手入れ。 午後に近くの永林寺へ初詣。 静かで良い寺なので、気に入っている。 年末年始のテレビは絶望的に下らないので、「物理学者ランダウ」を 読み始める。 これは面白そうだ。


過去の日記:
2004年 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2003年 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2002年 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月 1月
2001年 12月 11月 10月 9月 8月 7月 6月 5月 4月 3月 2月

2005年1月〜2月: ゲルマン的ソフトマターの旅編
2004年1月〜2月: ケンブリッジ滞在編
2002年8月: リーズ滞在編
1998年12月〜2000年3月: 不安なイスラエル日記