朝の9時に成田着。 復路は気流の関係で、飛行時間が短いのが助かる。 すぐに羽田空港までリムジンバスで移動。 それにしても、一人3000円は高過ぎませんか? 東京では当たり前のことだろうが、途中の渋滞でどっと疲れが 出る。
羽田でハヤシライスを食べた後、2時近くの全日空便で福岡へ。 離陸直後に親子3人で眠りこけてしまったため、機内での 記憶が全くない。
夕方、無事に飯塚に到着。 おしまい。
イスラエルのホテルと比較すると、ヨーロッパの朝食は野菜など が少なくて、どちらかと言えば質素だ。 パリのホテルということで、欲張って朝食のクロワッサンを食べ 過ぎる。 思ったよりも油っこいので、胃にもたれる。
10時過ぎにホテルから空港行きのバスに乗る。 チェックイン・カウンターまで来ると、いるわいるわ日本人。 もうここは日本なのね。 それにしても、みんないい服着てるね。 チェックインも日本語でできるし、楽チン、楽チン。 免税店で時間を潰しながら、余ったフランを使い切る。
お昼過ぎ、パリ出発。 機内では、興奮している娘をいかにして眠らせるかの勝負。 こちらは眠るどころではない。
緊張のせいか朝早く目が覚めたので、Safranに指摘された 間違いを正した計算やり直す。 予想通りの結果だ。 すっきりとした気分とは裏腹に、外は嵐のような天気で 時おりひょうなども降っている。 「無事に出発できるのかしら?」と一瞬不安になる。
妻が起きてきて、最後の片付けを始める。 大量のゴミ捨て。 イスラエルはいつでもゴミが捨てられるので、こういう時には 便利だ。
8時を過ぎると、1時に家を出発するまで、ひっきり なしに同じアパートの住人が我が家を訪れて、お別れの挨拶を 言いに来てくれる。 例の日本人の奥さんには、昼食まで用意していただいた。 しかもお好み焼き。 改めてお礼を述べたい。
研究所で予約しておいたタクシーが時間通りに来なかったので、 苛立った私は別のタクシーに電話して迎えにきてもらう。 結局同時に2台のタクシーが来てしまったが、遅れたタクシーには 「あんたが時間通りに来ないので悪い」ということで帰ってもらった。
ベングリオン空港でのセキュリティ・チェックは家族連れという ことで、超甘々。 荷物の中を開けて見ることさえしなかった。 完全に拍子抜けしてしまう。
ほぼ定刻通りの5時半に、パリに向けてエアフランス機は出発。 心の中では「さらばイスラエル」と言いたいところだったが、 あいにくの天気でイスラエルの景色はほとんど見ることができず、 タイミングを逸してしまった。
機内では濃いユダヤ人が私の隣に座っていた。 ひとしきり話をした後、ついパレスチナ問題について意見を聞いて しまったら、かなり大声でアラブの悪口を言い始めたので、私とし ては内心冷汗ものだった。 ただし、彼の話を聞くうちに一つ気付いた点がある。
それは今のユダヤ人にとって、アラブ諸国との和平関係を結ぶのが 難しいと感じる理由は、日本人が北朝鮮と和平関係を結ぶことを想定して みれば理解できるということである。 もちろん、これは歴史的背景や立場の違いなどをすべて無視した乱暴な 言い方ではあるが、「今のままではちょっと理解し合うのは無理じゃない」 というあたりの感覚はすごく似ているような気がする。 少なくとも、似たような問題を日本人も身近に抱えていることを認識する 必要があろう。
無事にシャルル・ドゴール空港に到着。 1年前に迷いに迷ったこの空港も、今回はなんとなく把握できるように なった。 空港で少しもたもたしたため、近くのホリデイ・インにチェックイン したのは11時頃。 出発直前に用意しておいたおにぎりが役立つ。 後は寝るだけだ。